2012/01/16
考現学 今 和次郎 kon wajiro
今 和次郎 採集講義 展
パナソニック 汐留ミュージアム
2012年1月14日(土)〜3月25日(日)
青森県弘前市に生まれた今和次郎(1888-1973)は、昭和初期の急速に大都市化していく東京の街の様子や人々の生活の変化を採集(観察し、記録する)・分析した「考現学」の創始者として知られています。また、民俗学者の柳田國男らがつくった民家研究の会「白茅会」の活動に参加したことをきっかけにはじめた民家研究の分野でも重要な足跡を残しました。
一方、関東大震災直後の街頭に出て、急ごしらえのバラック建築をペンキで装飾した「バラック装飾社」の活動や積雪地方の暮らしを快適にするための試験家屋の試み、村の共同作業場の設計などに携わった建築家・デザイナーでもありました。さらに戦後になると、日常生活を考察する「生活学」や「服装研究」といった新しい学問領域も開拓していきます。こうした幅広い領域にわたる活動の根底には、都市と地方を行き交いながらさまざまな暮らしの営みを"ひろい心でよくみる"ことをとおして、これからの暮らしのかたちを、今を生きる人々とともに創造しようと模索し続けた今和次郎の生き方がありました。
本展は工学院大学図書館の今和次郎コレクションに所蔵される膨大かつ多彩な資料の中から、スケッチ、写真、建築・デザイン図面等を展示する他、本展のために制作された模型や再現映像を通して今和次郎のユニークな活動を紹介する初の本格的な回顧展です。
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