2013/04/08

戦中・戦後の戦病者

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戦中・戦後の戦病者
〜二度の除隊を経て 花森安治のあゆみ〜
http://www.shokeikan.go.jp/kikaku/kikaku.html

一口に戦傷病者といっても、重症者から軽症者まで様々な方がいます。なかでも戦病者は、外見上判断できる負傷ではないため、理解されにくいのが現状です。しかし戦前、肺結核は「不治の病」として恐れられていました。 
本展では、雑誌『暮しの手帖』の編集長であった花森安治(1911〜78)を中心に、軍隊勤務が原因で肺結核を発病した戦病者の生き様を紹介します。花森は、昭和12年に東京帝国大学を卒業して化粧品会社へ就職。翌年1月10日、現役兵として入営、歩兵第七十聯隊第三機関銃隊に配属され満洲へ派遣されました。三江省依蘭の警備勤務の間、同14年2月9日、月例身体検査にて胸部の異常が見つかり陸軍病院へ入院、数度の転送後、肺結核と診断されて内地還送されました。最終的に大阪陸軍病院深山分院へ入院、同15年1月20日現役免除となりました。2年間の軍隊生活の約半分を、入院に費やしています。退院後は以前の会社に復帰、その後大政翼賛会宣伝部へ招かれ、国策広告や講演活動などを手がけました。同18年4月1日に召集されますが、22日には召集解除となり、その後終戦を迎えます。戦後は、『暮しの手帖』の編集長として活躍しながら著書も刊行し、本の装釘も手がける等々、肺結核であったことを忘れさせるような様々な活動を行ってきました。また、軍隊勤務が原因で肺結核を発病し、戦後も苦労された戦病者の証言映像(当館制作)と関連資料も展示します。ぜひご覧ください。

主催:しょうけい館(戦傷病者史料館)
会期:平成25(2013)年3月20日(水)〜5月12日(日)
会場:しょうけい館1階
入場料:無料
開館時間:10:00〜17:30(入館は17:00まで)
休館日:毎週月曜日(祝日は開館)、4月30日(火) 

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