2012/10/22
エバレット・ブラウン湿板写真展
East of Edo Collodion Series #05 (C)Everett Kennedy Brown
企画展「エバレット・ブラウン湿板写真展」
「房総に暮らし、ニッポンを撮る」
明治維新以降、日本人の生活や美意識は、続々と流入する欧米文化をフレキシブルに受入れ、変容してきました。一方で、日本を訪れた欧米人の中には、旺盛な好奇心と客観的な眼で廃れつつある日本古来の美に着目し、再評価した人たちがいました。明治11年に来日し、狩野派をはじめとする伝統的な日本画の復興を促したアメリカの哲学者アーネスト・フェノロサ、明治の末に来日し、陶芸家として柳宗悦らの民芸運動に協力した英国人バーナード。リーチ、昭和のはじめに桂離宮を訪れ、その簡素な建築美を絶賛し世界に広めたドイツの建築家ブルーノ・タウトなどはよく知られています。本展でご紹介するエバレット・ブラウン氏もまた、日本で暮らし、日本の昔ながらの生活や風習、その根底にある自然や風土、精神性などに深い関心を寄せる欧米人の1人です。現在は、フォトジャーナリストとして国内外のメディアで活躍する傍ら、市内の伝統的な古民家を再生し、渋モダンというコンセプトで「慈慈の邸」と名づけた宿泊施設をプロデュースしています。本展では作品は、幕末・明治期に用いられた写真の原点ともいえる「湿板」の技法で撮影された写真です。たっぷりと手間暇をかけて制作された作品には、焼き物の「窯変」のような予測しきれぬ面白さがあり、長い露光時間がもたらす「ゆらぎ」が時代を超えた味わいを醸し出しています。デジタル写真の対極にある、まさにフォト・アートと呼びたくなるような作品の数々を、どうぞごゆっくりご鑑賞ください。
同時開催「いすみ市の秋祭り」
会期:平成24年11月11日(日)まで
開館時間:9時〜16時30分
休 館 日:月曜日、祝日の場合はその翌日
いすみ市郷土資料館(田園の美術館)
千葉県いすみ市弥正93-1
T+F 0470-86-3708
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